ラボ☆レポ|研究室訪問#08(続編) ~SDGs時代の環境と社会、そして未来へ~|KANAIGAKUEN ACTION BOOK|金井学園

 

環境展示会 エコプロ2018 に出かけてきました

 

世界共通の課題である「SDGs(持続可能な開発目標)」を軸として、日本中の環境への意識の高い行政・自治体、事業所、各種団体、教育機関などが東京ビッグサイトに集まって3日間開催された環境展示会 -「エコプロ2018」- に昨年に引き続き参加してきました。

2001年に策定された「MDGs(ミレニアム開発目標)」の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標である「SDGs(持続可能な開発目標)」は、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。

MDGsが開発途上国のための目標であったのに対し、SDGsは格差の問題、持続可能な消費や生産、気候変動対策など、先進国が自らの国内で取り組まなければならない課題を含む、全ての国に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標とされ、この達成のために、先進国も途上国も含む各国政府や市民社会、民間セクターを含む様々なアクター(主体)が連携し、ODAや民間の資金も含む様々なリソースを活用していく「グローバル・パートナーシップ」を築いていくこととされています。

 



 

教育活動とSDGs

 

新たな国の実施体制として、2016年5月20日に、内閣に持続可能な開発目標(SDGs)推進本部を立ち上げました。この本部は、内閣総理大臣を本部長、全ての閣僚を構成員とし、日本政府のSDGs達成に向けた取組の実施、モニタリング及び見直しを行う司令塔として機能するものです。

11月26日に文部科学大臣に答申された中央教育審議会による「2040 年に向けた高等教育のグランドデザイン」。この冒頭で示されている2040年頃の社会変化の方向としてSDGsの実現が目標として掲げられています。

また、SDGs で掲げられている課題に関して
・自らの問題として捉え、身近な所から取り組む(think globally, act locally)こと。
・それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出し、持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動 -「持続可能な開発のための教育(ESD)」を推進すること。
さらに、SDGs を達成するためのESD の推進と、SDGs の目標達成と相まって、全ての人が必要な教育を受け、その能力を最大限に発揮する社会の到来が期待されることが示されています。

実際に展示会場に足を運ぶと、このESDの一環として、多くの小中学生がノートを抱え歩き回っていました。SDGsの中のゴールを絞って調べものをしていたり、それぞれのブースがなにをゴールにした展示を行っているのかを調査したりしているようでした。

 


会場 東京ビッグサイト

まるで探検隊のような恰好の小学生たち

ブースで調べた内容をまとめていました

こうしたバインダーも大活躍

森林、木材をテーマにしたブースが集結

大学等教育機関ブースも年々増えてます


 

しまあめラボ 展示ブースへ

 

今回の展示会視察の最大の目的は、この世界規模の目標達成を掲げた展示会の中で奮闘する福井工業大学ブースへの訪問でした。

前回ポータルサイトのTopics -「ラボ☆レポ|研究室紹介#08」-で紹介した、福井工業大学環境情報学部のしまあめラボ(笠井研究室と近藤研究室による「五島列島赤島活性化プロジェクト」)も昨年に引き続き出展されていたのです。

3日間の開催期間中には、水環境や限界集落など取組に対し意識の高い方や、雨水を利用したビジネスを展開している事業所の方など、毎日100名を超える方々とお話しできたそうです。研究の内容がグローバルな視点を必要とすることもあり、「時間と費用を費やしてもこの東京での日本最大級の環境展示会へ出展することは、大変有意義なのです。」と笠井教授は話していました。

確かに、ブース展示に関わり、環境関連の様々な展示を実際に目にした研究室の学生たちにとって、コミュニケーション力向上や考え方の幅を拡げる絶好の機会となったことでしょう。

「今回の展示には、2年生の学生も初参加してくれて頑張っているんですよ。」 笠井教授は嬉しそうに話してくださいました。

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関連リンク | ポータルサイト Topics: ラボ☆レポ|研究室訪問#08 ~五島列島赤島活性化プロジェクト 2年目の夏の活動報告会より~

 


笠井研究室(しまあめラボ)のブース

次々と訪れる方に活動を説明する学生たち

家庭用の小型雨水貯蔵タンク

近藤研究室のブース

林業体験実習で制作したスェーデントーチ

近藤研究室ブースの様子


◇ ◇ ◇

笠井研究室(しまあめラボ)には、今回企業と共同開発した家庭用の小型貯水タンクが展示されていました。「Rain Harvest」と名付けられた近藤研究室デザインのロゴがあしらわれたタンクは、通りかかった人たちの注目を集めていました。このタンクは特許申請されているようで、これからさらに普及が進むことを期待しております。

近藤研究室は、環境情報学部デザイン学科が、9月3日から7日まで福井市の旧美山町上味見地区において林業体験学習である授業『木匠塾』の活動報告や、その時に作成したスェーデントーチなどを展示していました。ブースでは、なんとこの上味見地区に実際に住みながら、地域との活動を研究テーマとしている大学院生、堀場建太さんが説明に立っていました。初めて話をさせてもらったのですが、その時に頂いた越前和紙の名刺もこの展示会に合っていて印象に残りました。

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関連リンク | ポータルサイト What's New : 福井市上味見での林業体験 「木匠塾」の現場を訪問して来ました。

 


SDGs達成に取り組む地方都市の事例紹介

外務省が取り組む事業紹介ブース

来訪した小学生たちのメッセージカード


 

おわりに 

 

今回のエコプロ2018は、冒頭でも述べたとおり、産官学民のそれぞれの立場からSDGsを切り口に各事業を紹介していて、昨年と同様の展示でも全体として視覚的に共通項が見つけやすく、特に小中学生の見学などにはとてもわかりやすく感じました。本学園、中高大における様々な環境教育や、PBL科目、地域連携活動、各学校間の連携活動なども、このSDGsと結びつけられるものが多くあり今後の参考になる展示会でした。

最後になりましたが、訪問の際に快く対応いただいた笠井研究室、近藤研究室の皆様に、改めて感謝申し上げます。

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関連リンク | ECO PRO 2018 REPORT インスタグラム スライドショウ

 

文責・写真: 金井学園広報 KEI NEWS STAND

 


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