福井工業大学公開講座 国際協力とSDGsー福井から海外へ、そして海外から福井へー|KANAIGAKUEN ACTION BOOK|金井学園

公開講座 開始前


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2021.11.17  福井工業大学の教養教育を支える基盤教育機構が主催する公開講座が、新しくなった大講義室で開催されました。テーマは、「国際協力とSDGsー福井から海外へ、そして海外から福井へー」。 次世代の国際化教育を考えるうえでも不可避である持続可能な開発目標「SDGs」について、ふくいSDGsパートナーにも加入した大学の取組も紹介しながら集まった学生や一般市民の皆さんとともに考えました。

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はじめに

講座に先立ち、池田岳史副学長が代表してご挨拶。本学が地域とともに進めるSDGsに関する代表的な取り組みについても紹介しました。続いて、主催の基盤教育機構長、蔵田浩之教授が公開講座の開催の主旨を説明し、お集りの皆様とともに「国際協力とSDGs」について考えるきっかけ作りになることへの期待を述べました。
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湯澤千里氏

実体験とともに海外協力隊を紹介


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講演1 湯澤千里(ゆざわちさと)氏 「青年海外協力隊の役割~サモアでの理科教育活動(2年間)を通して」


基調講演として外部よりお呼びした湯澤千里(ゆざわちさと)氏(本独立行政法人国際協力機構(JAICA)二本松青年海外協力隊訓練所所員)からは、「青年海外協力隊の役割~サモアでの理科教育活動(2年間)を通して」と題してお話を頂きました。

湯沢氏は、長野県の出身で高校時代は部活に明け暮れる毎日。将来やりたいこともその頃ははっきりしていなかったそうです。人生の転機となった出来事は、2001年9月11日にアメリカで起きた同時多発テロ。たまたま同じ日の朝、ご自分の父親がアメリカ行きの飛行機に搭乗していたこともあり、その日が世界を考えるきっかけとなって、やがて開発途上国に対する興味を持つようになったそうです。

JICA青年海外協力隊に応募しようと決めたとき、様々な職種での募集を行っている中で、自分にできること、やりたいことは何かを考えると、「子ども・ヒト・教育」というキーワードが浮かびました。そこで、教育の経験を得るために塾講師に就職。理科実験支援員の資格と英語TOEIC受験での語学力をつけ、5年目で応募してサモアへの派遣が決まりました。2013年〜2015年、サモア語と英語で理科・数学の授業を行いました。現地では、慢性的な教員不足や実験器具の不足など問題山積のなか、身近なものを使って実験を行い、同僚との実験計画をしてチームティーチングを行うようにしたそうです。

帰国後は二本松青年海外協力隊訓練所(福島県) の臨時職員として協力隊の活動内容の紹介を通じた募集広報業務を行っています。自身のボランティア経験を振り返ると、与えられた環境の粗探しばかりをしていた(後ろ向き)ところから、最大限活用して積極的に自発性を持って活動するようになっていったこと、しあわせの価値観が変わり、他者に喜ばれていることの実感に幸せを感じるようになったことなどをお話しくださいました。


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リチャード・カミンスキー講師

リモート授業が講演の手法にも活かされていました


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講演2 リチャード・カミンスキー講師 「若狭町における福井工業大学留学生の地域貢献活動のこれまでとこれから」


講演の二人目は、リチャード・カミンスキー講師(福井工業大学 基盤教育機構)が「若狭町における福井工業大学留学生の地域貢献活動のこれまでとこれから」と題して本学における事例報告を行いました。

カミンスキー講師は、日本での生活は25年になります。郷里オーストラリア、パースで空手道と出会い、19歳の時にワーキングホリディで日本に初来日。附属高等学校のALTを経て3年前に大学の英語講師となりました。先生を含めて大学には6カ国10名のネイティブ英語講師が在籍し独自の実用英語プログラム(SPEC)を実施、英会話カフェや季節のイベントを開催するなどチームワークも抜群です。

さらに、大学では10か国108名の外国人留学生が学んでおり、こうした学生の教育生活支援や日本人学生の海外留学支援を行うインターナショナルセンターも設置されています。このように国際化が進む本学に対し、2019年に福井県若狭町よりインバウンド観光の促進に向けた調査研究の依頼がありました。北陸新幹線の敦賀までの延伸を見越して、外国人の目からみた観光資源開発に協力して欲しいというのです。

大学のインターナショナルセンターでは、留学生が任意で所属してボランティア活動などを行う「インターナショナルクラブ」の学生たちに電子掲示板などで声をかけました。そこで参加を希望した8名の留学生と、もともとインバウンド観光に興味のあったカミンスキー講師、同センターの中谷課長によるワーキングチームで観光調査を実施します。 

福井県への外国人観光客数は現在のところ全国的にいって低評価ですが、福井のポテンシャルは高い!とカミンスキー先生は力を込めます。留学生との調査ではPBLの手法を取り入れ、「自分たち自身が楽しめるか? 母国の両親を楽しめさせられるか?」という視点で学生たちに自主的に調査をしてもらったと言います。

調査の結果をもとにしたアクションステージとして、留学生たちは自分たちで撮影した若狭町の写真を使って、7ヶ国語での簡易観光パンフレットを作成します。学生は、若狭町長をはじめとする町の関係者の方々に調査結果をプレゼンテーションするとともにそのパンフレットを渡すことができました。この活動については県内のメディアからも取材を受けました。

今後のアクションとして、県の補助もいただき、調査チームはドローンを購入。動画を製作し、若狭町の街並みや自然の魅力をYouTube SNSを利用して発信したいと考えているそうです。実際に、制作途中の動画を視聴し、会場の皆さんからも思わず拍手が起こっていました。

講演の最後には、この調査に中心的に関わった、チョウ・イさん(機械工学科4年 インターナショナルクラブ代表)とチャン・ザ・ウェイさん(機械工学科3年 ビデオ制作編集)さんも登壇しコメントしました。

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留学生のチョウ・イさん

大学院 西村豊さん


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講演3 西村豊さん 「アイスランドの国際ボランティア」に参加して


3人目の事例発表者は、西村豊さん(福井工業大学大学院 工学研究科応用理工学専攻)です。西村さんは、本学の海外留学チャレンジ支援プログラム(Seize the day program)に応募し、「アイスランドの国際ボランティア」に参加した経験について報告してくれました。

現地では、海洋環境問題やエネルギー問題、特に自分の研究に絡めて地熱発電と原子力発電に対する考え方を参加した他のボランティアの方や、アイスランド大学の学生と議論しました。アイスランドでは、日本にもまして環境変化が深刻で、再生可能エネルギーや脱炭素エネルギーの重要性が増しています。また、海洋生物の減少なども問題であり、自分も将来にわたって環境保全活動に積極的に関わっていきたいと考えるようになったと話しました。

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最後のパネルディスカッション

3人の報告の後のパネルディスカッションでは、基盤教育機構の入学教授の進行で休憩中に会場から寄せられた質問に答えました。

「SDGs達成のために将来の子供たちにとって必要なことは?」という最期の質問に対し、登壇者からは「チームワーク」、「コラボレーション」、「自分の目でいろんな国や地域を見て感じること」といった答えが返ってきました。

「国際協力とSDGs」をみんなが身近な体験を通して考えていくことの大切さを感じた講座となりました。


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「知」をつなぐ。「未来」を創る。|福井工業大学 基盤教育機構/インターナショナルセンター/地域連携研究推進センター
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最後のパネルディスカッション

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文・写真|金井学園広報 KEI NEWS STAND


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