【大学】市川教授 福井県の戦後建築史研究の成果に対する取材を受けました メディア掲載情報 金井学園

メディア掲載情報

  • 新聞

【大学】市川教授 福井県の戦後建築史研究の成果に対する取材を受けました

メディア掲載
福井新聞 2021.5.14(金) 14面 ふくい文化欄
建設工業新聞 2021.4.26(月) 5面

戦災からの福井の復興期、特異な時代背景のなかで未だ学術的な評価が十分とは言えない「福井県戦後建築」に着目し、このたび研究資料をまとめて発表した福井工業大学の市川秀和教授と同研究室の大学院生、朝日海秀さんがメディア取材を受けました。

本日は、市川研究室へ伺って、詳しいお話をお聞きしてきました。

朝日さんは工学部時代、福井の戦後建築界で活躍した五十嵐直雄氏が設計した「福井神社」(写真は本人制作の模型)について、卒業研究で取組んで以来、一旦社会人として働き始めた後も研究に対する熱意が冷めることなく、昨年より同大学院博士前期課程に再度入学。

昨年度は、市川研究室で福井の代表的なコンクリート大型建築物である福井市体育館(1959完成)をはじめとする建築設計に携わった五十嵐氏の業績をまとめました。

そこから発展して修士論文のテーマとして選んだのが、福井県の戦後建築史における五十嵐道雄研究。ひとりの建築家の建築物の創られていく過程やその原点となる設計の裏側にある思想を地道な実測調査や資料収集、聞き取りなどを通じて紐解いていく(建築論)研究だと言います。

福井県が体験した大地震と空襲による街の壊滅から、復興に向かうなかで生まれたこの時代特有の建築思想に大学院生の朝日さんは魅了されているようでした。

この後も博士課程での研究を継続し、そのあとに続く「福井工業大学」の建築コースの歴史(個性的な教授人陣と卒業生の活躍など)にまで辿り着くには、社会人となっても研究を続けていかなければ追いつかない、と朝日さんは笑顔で話してくれました。

今、戦後建てられた建築物の多くは老朽化と耐震への対応のために建築家の意に反する補強工事や取り壊しが進んでいます。「近現代建築」に対する学術的な再評価を研究テーマとして選んだ市川研究室の取組が、福井の後世に残すべき宝に光を照らすことにつながることになることを願います。

「建築論」で 〜「知」をつなぐ。「未来」を創る。〜

#金井学園_SDGs 目標11.住み続けられるまちづくりを
.