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第55回
福井工業大学 大学祭

2018年の第55回福井工業大学大学祭を
運営した大学祭実行委員会の学生さん
(右から小町さん、安田さん、上見さん)と
それを支援した学務課の齋藤さん(左)

Q. 福井工業大学の大学祭はどのようなイベントですか?

齋藤 | 福井工業大学の大学祭は、毎年10月の第3週目の土曜日と日曜日の2日間に開催し、本学の学生が主体となって企画される大学最大のイベントです。学生の家族、友人知人はもちろん、地域の方々なども自由に参加できる大学祭となっており、のべ約3,000人もの来場者があります。全学年の学生が学部を超えて集まる実行委員会が中心となって運営される唯一のイベントでもあるので、学生同士の絆が深まり、それぞれの成長が垣間見える場面でもあります。毎年、4月に約80名ほどの規模で実行委員会を立ち上げ、毎週水曜日の話し合いの場を設け、10月の本番に向けて着実に準備を行なっていきます。大学祭では、学生の模擬店はもちろん、全国的にも知られる著名人のトークイベントも大変人気がありますね。

大学祭当日の会場に集う来場者の様子

Q. 大学祭では職員としてどのようにかかわりますか?

齋藤 | 大学祭は、あくまで学生が中心となって企画運営を行うイベントですから、私達はあくまでもサポーターとしての補助的な支援を行なっています。学生達自身でテーマを決めたり、「こんなアーティストやタレントを呼びたい!」「こんなことをしたい!」という気持ちがあれば、そちらをまず尊重し、どうしたら実現できるかを考えてもらい、それでも学生には難しい部分についてはサポートをするようにしています。また、大学祭当日に事故や怪我がないように、危機管理面においても配慮しています。毎週水曜日の実行委員会の話し合いにも欠かさず立ち会っていますが、学生達の主体性を大切にしたいので、細かいことは指示しないようにしていますね。

学務課 齋藤さん
学生さんと当時のことを振り返る

Q. 大学祭での学生さんの役割について

齋藤 | 大学祭に関わる実行委員の学生達は、協賛や後援依頼の営業も自らこなし、それぞれに担当を持って進めているので、普段学校生活を送っているだけでは得難い貴重な経験となっています。正直に言って裏方業務が多いですし、手間のかかる仕事と大きな責任も課されます。だからこそ、その役目に徹して大学祭を成功させるという目標を達成してもらうために、どんな些細なことでも悩みを聞くようにしています。また、各担当のリーダーの進捗を見ながら、うまくいっていないような場合には、こちらから声をかけてアドバイスをすることもあります。

上見 | 僕は、先輩からの推薦で模擬店のリーダーを担当しました。企画運営は自由にできると思っていたのですが、模擬店に参加する学生からいろいろな意見や要望が出てきて、すぐに行き詰まっていました。そのような時に、気軽に職員の人に相談できたことはとても助かりました。大変なことが多かったですが、リーダーを経験したことで人をまとめる力を身につけることができたと思っています。その楽しかった気持ちを、後輩にも伝えていきたいですね。

安田 | 私は「学友会」の中で、部活動をまとめる会計係を経験していたので、大学祭でも会計を担当させていただきました。大きなお金を取り扱うので、かなりプレッシャーはありました。でも、これまでの経験と職員の人のサポートのおかげで、何とかやり遂げられたと思います。また、こういった経験は普段の学生生活では得られないので、今後の就職活動などにも活かしていきたいです。

小町 | 僕は1年生なので、全く大学祭のことは分からないまま、先輩方のやることを見ながら、何とかついていったような感じでした。当日は、大学祭に参加してくださったみなさんの笑顔が見られたことで、達成感が生まれました。来年は僕も経験者になるので、引き続き参加して、大学祭を盛り上げていきたいと思います。

大学祭のステージイベントで行われた
よさこいの催し

Q. 学生が主体の大学祭について

齋藤 | 大学祭当日は、トラブルなく開催できるかどうかについて、とにかく気を張りますので、終わった時は「無事に開催できてよかった」という安堵感の方が大きいですね。4月から準備をして、10月に本番を迎えるまで、学生達は本当にたくさんの業務や作業をこなして当日も走り回っているので、裏方の黒子的存在とはいえ、大きな達成感があると思います。私は、そんな彼らを見守りながら、支援するという以前に人としてお互いに成長し合える関係性を大事にしています。これからも、同じ目線で話し、考え、学生が抱える小さな悩みでも気軽に話してくれる窓口になれたらと思っています。

大学祭の運営を行った
大学祭実行委員会の学生達と
彼らを支える学務課の職員達